2007年10月17日
在宅という物理的制約を受けている重度の障害者にとって、パソコンとインターネットはコミュニケーション手段、または就労のためのツールとして非常に有用な補助機器となっているのではないでしょうか。
パソコンは文字やグラフィックス、そして音楽など様々な分野に於いて、誰かの助けを借りることなく自分の操作だけで、自己を表現することを可能にしてくれます。障害者にとって、パソコンやインターネットは時間的・空間的な障壁を取り払ってくれたと言っても過言ではないでしょう。しかし、障害者が健常者と同じようにパソコンを操作するには、それなりの工夫と、自分の体に合わせた環境構築が必要不可欠となってきます。
そこで今回は、手軽なソフト面での環境構築に役立つアプリケーションや、マウスを使わずにキーボードのタイプのみでパソコンを操作するといった、ちょっとした技をご紹介します。
マイクに向かってしゃべると文書の入力(ディクテーション)や、アプリケーションの操作(ナビゲーション)ができるといった「声で操作する」音声認識ソフトは、キーボード操作が苦手な障害者にとって非常に興味深いソフトといえるでしょう。
音声認識ソフトの導入には、マイクの音声レベルの調整はもちろんの事、「エンロール」という、予めソフトが用意した文章を読み上げ、声の特徴やしゃべり方のクセなどの傾向を分析・登録しておくことで、誤認識を防ぎ、認識精度を上げるために必要とされる作業が必要です。こうした作業によって、実際に使用するまでにかなり時間がかかっていたのですが、最近ではそれらの短縮化が図られているようです。
一方、Microsoft から発売された新しいOSの「Windows Vista」には、標準で音声認識機能が搭載されています。他社製の音声認識ソフトを導入する前に試してみる価値がありそうです。
障害の種類によっては「メールの文章を入力する事」や「電話を掛ける」という作業が意外と大変な場合があります。また、メールの場合、相手がメールを受信し返事を書くまで、さらに送られた返事を自分が受信するまでといったように、タイムラグが発生します。
その点、Messengerや Skype などのインスタントメッセンジャー(IM)はリアルタイムでの通話やチャットが可能です。インスタントメッセンジャーは自分が入力した文字が相手のPCにすぐに表示されるので、タイムラグがありません。また、相手がインスタントメッセンジャーでの会話ができるかどうか(オンライン中かどうか)を自分のPCから確認することができます。
新聞を読みたいけど、あの大きい紙を広げるのも、めくるのも、折るのも大変で読めずに困っている障害者も少なくないでしょう。
この「新聞つんどく」なら五大新聞(読売、朝日、毎日、日経、産経)、英字新聞の記事を収集しデータベースを構築。キーワード検索、関連記事表示などが可能で、情報の蓄積・分析に大活用してくれます。
ショートカットキーとは、キーボードを使ってパソコンの操作を簡単に行うための機能です。
棒を口にくわえてキーボード操作をしている障害者にとっては、ショートカットキーを使用した方が素速くコマンドを実行できる場合もあります。
マウスやトラックボールなどを使用しポインタをちょうど良い位置に移動するより遥かに楽なのです。例えば、アプリケーションを終了したい時は、[ Alt ] → [ F ] → [ X ]。Internet Explorer を閉じたい時は、[ Alt ] → [ F ] → [ C ]等のように一つずつタイプしても実行できるものもあります。