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世界の派遣から
 
第2回:アレキサンドラ・カマーゴさん (ニューヨーク)

コロンビア・ボゴダ出身の27歳。1993年にアメリカへ。ニューヨーク市立大学・ハンターカレッジで社会学を専攻し、卒業後はドイツで1年間働いて渡英。

イギリスで科学の修士課程修了した後、再びアメリカへ渡り、ニュージャージー州の大学で教鞭をとる。博士課程への進学や就職を視野にニューヨークへ移り、現在に至る。母国語のスペイン語のほか、英語とドイツ語が堪能。

アレキサンドラ・カマーゴさん
 
  日本とは違う、アメリカの雇用形態の常識は?
   
   アメリカ・ニューヨークでも、カナダ同様スキルや経験のない新卒を採用する会社はほとんどなく、多くの学生が在学中に将来希望する職種でのインターンを経験し、スキルを磨いています。日本のような「派遣」という雇用形態も一応ありますが、「Job Agency(派遣会社)」や「Temporary Service Agency(短期スタッフ派遣会社)」といったエージェントを利用して仕事を探すのが一般的。雇っていただく会社と、正社員または契約社員などの契約を結びます。

こちらでは、希望する条件や適性に合った仕事を見つけるために転職することは、キャリアを積む上で必要なこと、と考えられています。
    
 
  時間を有効に使いたいから、契約社員という働き方を選択
   
   イギリスで修士課程を修了した後、アメリカに戻ってニューヨーク州の隣、ニュージャージー州の大学で教鞭をとっていました。教える仕事はとても楽しかったし、「希望の仕事」だったのでやりがいもあったのですが、あくまでもパートタイム採用。そのため、保険など福利厚生面での待遇があまり良くありませんでした。アメリカでは、正社員でフルタイム働かないと保険はすべて自己負担となるので、けっこう厳しいんですよ。

将来は、「大学で研究しながら、教える仕事に就きたい」と以前から考えていたので、博士課程へ進学する準備のために思い切って仕事を辞めました。ニュージャージーから、契約社員やパートタイムの仕事が多いニューヨークへと引っ越し、就職活動スタートです。

私の場合、進学準備のための時間が必要だったので、「自分のスキルを活かせる」「拘束時間が短く、かつ時給が高いこと」を希望条件として仕事を探しました。「Job Agency(派遣会社)」に登録して履歴書を送り、条件を挙げるだけで、本当に様々な仕事を紹介してもらえるんですよ。ニューヨークにはたくさんの仕事があるので、新聞や雑誌、ウェブサイトの求人情報もこまめにチェックしなければならず、最初は「Job Hunting(職探し)」に時間をとられるかな? と思っていました。そんな時に「Job Agency(派遣会社)」に登録したのですが、非常にスムーズに現職を紹介してもらうことができ、とても感謝しています。
    
アメリカはご存知のとおり競争社会ですから、仕事の「生産性」、「正確さ」、「仕事の速さ」などが常にチェックされています。厳しい反面、とてもやりがいは感じています。
  得意の語学力を活かし、3カ国語にまたがる「校正業務」を担当
   
   今は働きながら大学院に提出する研究計画書を作成したり、私のリサーチしたい分野にいる教授に手紙を書いて、アドバイスなどをもらったりする日々です。

仕事内容は、ニューヨークにある翻訳会社で英語からスペイン語、ドイツ語、またスペイン語からドイツ語に翻訳された文書の校正業務です。通常の校正に加えて、各言語が正しく翻訳されているか、文法上の誤りがないか、といった確認も行っています。金融や経営に関する文書が多く、専門分野での知識も求められるため、語彙を増やす努力は欠かせません。翻訳の最終チェックをする役目なのでミスは許されないですし、細かな数字の確認が多く、高い集中力も必要ですね。

アメリカは、ご存じのとおり競争社会ですから、仕事の「生産性」、「正確さ」、「仕事の速さ」などが常にチェックされています。もちろん私のポジションでも常にプロとしての仕事が求められ、厳しい反面、とてもやりがいは感じています。

仕事中に一息つけるのは、プロジェクト・コーディネーターらとのおしゃべりのひととき。『人種のサラダボール』と呼ばれるニューヨークにあるオフィスなので、ブラジル、中国、ロシア、ブルガリア、フランスなど本当に様々な国の人たちが一緒に働いているんです。コーヒーを飲みながら、母国語であるスペイン語、そして英語やドイツ語でちょっと会話するだけで、ずいぶん気分転換になりますね。
    
  メリハリのあるオフの過ごし方
   
   ニューヨーク現在は、同じコロンビア出身の婚約者とマンハッタンから地下鉄で15分ほどのブルックリンで2人暮らし。オフの時間は、彼や友人と踊りに行ったり映画を見たり、公園に出かけたりと共通の趣味を楽しんでいます。趣味は本当にたくさんあって、興味を持ったことにはとりあえずトライしたくなるのが、私らしいかもしれません。

みんなとワイワイ騒ぐのも好きですが、読書やヨガも趣味のひとつ。ニューヨークの街はとにかく忙しく、『自分と向き合う1人の時間』を作らないと精神のバランスがとれなくなるような気がするので。日本でもブームになっているというヨガは、もう何年も前から続けていて、生活の一部みたいなもの。無理なくリフレッシュできると、仕事も勉強もますます頑張れてしまうから不思議ですね。

今の仕事は、自分自身の英語、ドイツ語の勉強にもなっているので、博士課程に進学しても時間の許す限り、続けていきたいです。家族も理解があって応援してくれていますし、メリハリのある生活ができていればきっと両立も可能だと思っています。
    
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