身も心も美しく はじめよう!ビューティーヨガ
Vol.6 ヨガ・スートラって何?

ヨガについて書かれている最古の本、ヨガ・スートラ。そこに記されているヨガの八支則(8本の枝)のお話です。ヨガの到達点は、現在のように美容や健康のためではなく、自分と崇高な存在をひとつにしようというものでした。どのように進めていけばよいかの道しるべとして8つの段階を上っていくようになっています。
八支則というと堅苦しいイメージを持つかもしれませんが、入り口は私たちが子供の頃に習ったようなことばかりです。自分自身の生活スタイルや物の考え方を、もう一度見つめなおしてみましょう。


1.ヤマ

一つ目の枝のヤマは、してはいけないこと、禁戒です。このなかには5つ決められています。

1.アヒムサ
暴力をふるわないこと。体の暴力だけではなく、言葉や思考でも人を傷つけないこと。
2.サティヤ
嘘をつかないこと。どんなときでも本当のことだけを口にすること。
3.アステーヤ
盗まないこと。人をうらやんだり、妬んだりしないこと。
4.ブラフマチャリヤ
性的エネルギーを無駄に消費しないこと。
5.アパリグラハ
必要以上の物を自分の物にしようとしないこと。物欲にとらわれないこと。



2.ニヤマ

2つ目の枝はニヤマ、進んでするべきこと、訓戒になります。このなかにも5つ定められています。

1.シャウチャ
体を清潔に保つこと。
2.サントーシャ
足るを知ること。
3.タパス
肉体を鍛錬すること。一生懸命がんばること。
4.スワディヤーヤ
聖典などを研究したり学習すること。
5.イシュワラプラニダーナ
絶対的な神の存在を受け入れること。ただこの神というのは何かを指しているわけではなく、人間の力では計り知れない宇宙の意思のようなものと解釈します。



3.アサナ

一般によく知られるヨガのポーズのことです。
私たちがヨガというと、体を動かすポーズのことだけを想像すると思いますが、スートラでは一部でしかありません。
ポーズを取ることで、体を鍛え、健康を保ちます。
アサナ


4.プラナヤマ

プラナヤマとは、呼吸法のことを言います。ヨガでは、空気中にあるエネルギー(プラナ)を呼吸によって体の中に取り入れます。


5.プラティヤハラ

5つ目の枝はプラティヤハラ、制感と訳します。体の感覚を制御して、外からの刺激に体を反応させないことです。制感ができるようになると、意識が自分の内側に向いていきます。


6.ダーラナ

次の段階はダーラナ、集中です。制感ができるようになり、自分の内側に意識を向けることができるようになり、それが深まった状態のことです。


7.ディヤナ

ダーラナがさらに深まるとディヤナ、瞑想になります。心が一点にとどまった状態のことを言います。


8.サマディ

瞑想から一歩進んだ、恍惚感の状態をサマディといいます。日本語では三昧と訳します。
思考は停止し、心が完全に止滅している状態です。


ヨガを行う目的をサマディにする必要はありませんが、ヨガには健康や美容のためだけではなく、心や生き方にも関わってくる部分を持っています。奥深いヨガの世界をちょっとのぞいてみることで、もっとヨガを楽しんで、また興味深くなってもらえると嬉しいです。

8本の枝の最初の部分は、日常生活でも行えるようなことばかりです。
頭の片隅に置いて実行してみましょう。何かが変わってくるかもしれませんよ?

このコラムは今回で最終回です。全6回の中では、ポーズを使って体を動かすことから瞑想、またヨガを始めるにあたって知っておくべきことや、日常生活に取り入れる工夫などを紹介してきました。ヨガをする目的は人それぞれでも、真摯に取り組めば必ず期待以上の効果が返ってくるでしょう。3日坊主になっていた人も、もう一度始めから読み返してみてくださいね!