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Vol.42 何から読む?第三次新書ブーム到来!

Written by 清水哲郎

いま出版の世界でもっとも熱いのが「新書」です。「第三次新書ブーム」などと言われているぐらい、多くの出版社からあたらしい新書が続々と創刊されています。
小説関係を除いても、30種を超える新書が発売されていて、最近も2月末に「扶桑社新書」が、3月には「アスキー新書」が創刊されるなど、まだしばらくの間、この傾向は止まりそうにありません。

新書と言えば、従来は「教養」や「知の世界」を広めるためといったお勉強的なものが多かったのですが、最近はエッセー的なものやより実用的なテーマを取り上げたものも多く発売されています。 出版不況が言われて随分とたちますが、そんな中でも新書だけは年間ベストセラーの上位を占めるぐらいよく売れているようです。
今回はそんなホットな新書の世界を紹介しましょう。

新書ブームを概観する

「新書ブームが止まらない」

(読売新聞 出版トピックの2007年2月14日付け記事)
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20070214bk04.htm

最近の新書ブームをレポート。出版科学研究所の綾部氏の「中公、岩波、講談社の『御三家時代』の教養路線が揺らぎ、雑誌の特集記事のような内容のものも増えた」という言葉を紹介するが、的を射た指摘だろう。

その他、産経や朝日も同様の記事を掲載している。

「新書ブーム 教養書も手軽な時代」

(産経新聞 ENAK 2006年5月2日付け記事)
http://www.sankei.co.jp/enak/2006/may/kiji/02booksale.html

「新書戦争は乱戦の様相〜教養・ロングセラーから短期決戦型へ」

(asahi.com 「be Report」)
http://www.be.asahi.com/20050514/W13/0040.html

テーマ別にどんな新書があるか知りたい

「風 [KAZE]」サイト

http://kaze.shinshomap.info/index.html

毎月100点を超える新書の新刊が発行されていると、本屋さんに日参している人でもないと、どんな新書が出ているのか、なかなか把握できない。
サイト「風 [KAZE]」は「アフガニスタン」「格差社会」といったテーマ別の新書ガイド、全国主要書店の毎月の新書売上げベスト10、毎月の新刊のレビューなど、新書を知るのに欠かせない情報が満載。本好きの人であれば、これを眺めているだけでも楽しめるだろう。

なお、同サイトの情報を元に約7000冊の新書を1003テーマに分類した書籍『新書マップ』(日経BP社・2,520円・ISBN 4-8222-2091-5)も発売されている。

どれから読むか、迷ったら

朝日新書『新書365冊』(宮崎 哲也著)紹介ページ

http://opendoors.asahi.com/data/detail/7664.shtml

斯界きっての新書読みの宮崎哲弥氏が月刊誌『諸君!』に連載してきた新書レビューをまとめた新書。ジャンル別のベスト新書に加えて、「時代を超えたオールタイムベスト新書」「なぜ、いま新書なのか」「ワースト新書」など盛り沢山の内容。

一方、『新書百冊』(坪内 祐三著)は自身の青春時代を顧みつつ、新書100冊を厳選して紹介する。

新潮新書『新書百冊』紹介ページ

http://www.shinchosha.co.jp/book/610010/

“旧・御三家”の新書3つ

岩波・中公・講談社の各新書のサイト

http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/
http://www.chuko.co.jp/shinsho/
https://shop.kodansha.jp/bc/books/gendai/

日本初の新書と言われるのが「岩波新書」。他の新書と比べると、お堅いイメージが強いが、それだけに信頼性の面では一目置かれている。「ジュニア新書」は子ども向けの新書シリーズだが、大人が読んでも為になる本も多い。より実用的なテーマを取り上げた「岩波アクティブ新書」を岩波が出すのもご時世だろう。

岩波書店の歴史は、以下の岩波新書に要領よくまとめられている(1938〜2006年に発行された岩波新書の総目録付き)。

『岩波新書の歴史』(鹿野 政直著)紹介ページ

http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/43/5/4390090.html

「中公新書」は一時、停滞していたが、最近は『世界の日本人ジョーク集』(早坂 隆著)がヒットして、見事に復活を遂げた。グループ入りした読売新聞の記事を中心とした姉妹シリーズ「中公新書ラクレ」も発行している。

旧御三家の中でもっとも幅広いテーマを提供してきたのが「講談社現代新書」だ。より実用的なテーマを中心とした「講談社+α新書」、サイエンス分野の「BLUE BACKS」も発行している。

新書の“新・御三家”と言えば

新潮社・光文社・筑摩書房の各新書・各社サイト

http://www.shinchosha.co.jp/
http://www.kobunsha.com/top.html
http://www.chikumashobo.co.jp/

『国家の品格』(藤原 正彦著)、『バカの壁』(養老 孟司著)などのベストセラーを連発して、新書の棚をガッチリ確保したのが「新潮新書」だ。
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(山田 真哉著)のヒットで一躍、新・御三家入りしたのが「光文社新書」。
筑摩書房と言えば、新書とは無縁のお堅い出版社と思われがちだが、「ちくま新書」は『ウェブ進化論』(梅田 望夫著)、『靖国問題』(高橋 哲哉著)など、話題の書籍を提供し続けている。
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