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IT Skill Up Lab 【IT採用担当者の目】
システムインテグレーション
羽入友則 さん 方正株式会社
執行役員/COO/CFO
方正株式会社羽入友則さん
現在、経済界・IT界で最も注目されている中国。日本の高度成長期を彷彿とさせる急成長ぶりに、全世界から熱い視線を浴びている。今回紹介する方正株式会社は、中国資本のシステムインテグレータとして急成長している注目の企業。果たして、どのような人材が求められているのか。同社COO(最高執行責任者)の羽入友則氏にお話を聞いた。
―― 御社は中国資本でいらっしゃるとか。
当社は、北京北大方正集団という企業グループの一員ですが、1970年代に北京大学内に設立された国家プロジェクトが源です。当時、中国では中国語をコンピュータで使えるようにするという国家的目標がありまして、それを進めていたのです。
その流れで、独自に中国語のフォントを開発したりしていまして、ビジネスとして新聞印刷のシステムを開発・販売したのが北大方正の始まりです。
―― 日本ではいつから営業を開始されたのですか?
1996年の3月に、東京・五反田で営業を開始しました。大手新聞社や出版社などの印刷や編集システムを開発することを主な業務とし、今年(2004年)5月には大阪事業所をオープンしました。
―― 新聞社や出版社の印刷、編集システムというと、具体的にはどのような提案をされているのですか?
新聞社は、従来大型コンピュータを使用した印刷システムを採用していたのですが、その保守やバージョンアップにコストがかかりすぎるわけです。そこで、コスト削減につながり、かつ管理も容易、バーションアップも手軽にできるシステムを提案することで実績を積んできました。
出版社の場合は、従来のシステムがかなりアナログである場合が多く、スピードアップとコストダウン両面でのニーズがあります。特に情報誌の場合、データベースとの連動がなされていないケースが多いようで、ワークフローまで考えての提案をしています。
―― 単なるシステムの提案にとどまらないということでしょうか。
 そうですね。新聞社や出版社、それも大手は独自の組み版ルールや、進行手順を持っています。それを変えるには、非常にコアな部分に立ち入らなくてはならないし、また他社で活用できたものが活用できません。
その点、当社の場合はソフトウェアもシステムも自社開発ですので、クライアントの要望に柔軟な対処ができるのが強みだと思います。
―― 中国との連携はどのような形になっているのですか?
日本での業務は、営業・企画を中心とした市場開拓・顧客対応業務と開発業務ですが、基本的には要件定義と進捗管理のみを行っています。具体的な開発は、中国や研究所を設置しているカナダのトロントで行っており、コストダウンを図っています。
―― 海外との連絡が頻繁に行われるのですね。
ええ、だから電話は全てIP化しまして、日中間の社内連絡は内線になりました(笑)。
コスト面での効果も即座に表れました。
―― やはり、中国語のスキルは必要なのでしょうか?
いや、そんなことはありません。技術関係の連絡が多いので、メールのやり取りをすれば大体の内容はすぐに理解できるようになります。そこはほら、同じ漢字ですから(笑)。
それに、確かに社内での連携も重要ですが、むしろ顧客とのコミュニケーションを円滑に進めることを重視しています。実際、日本の従業員は3分の1が中国人なのですが、採用の際には日本語をどの程度操れるかを確かめています。だから、中国語のスキルよりも日本語のスキルを求めているといえますね(笑)。
―― 今、中国は全世界から注目されています。その地を母体とする御社から見て、その魅力とは何でしょうか。
2つあると思います。まず、コストが安いということ。やはり人件費の安さは魅力的です。それに加えて、驚くほど人的資源が豊富です。特にプログラマーやSEは、中国ではいちばん優秀な人材がなるものだという意識があり、その地位はわれわれ日本人が想像する以上に高いんです。もちろん、レベル自体も非常に高いですね。
あとはやはり市場の大きさが魅力ですね。例えば携帯電話の普及率は、まだ日本には到底届かないのですが、その実数は2億台を超えています。人口の絶対量が多いからこその結果ですが、チャンスがあちこちに転がっているというのが実感ですね。現在、当社では地下鉄の改札システムに取り組んでいますが、そういったインフラ整備に限らずビジネスチャンスがあれば積極的に取り組んでいきたいと考えています。
―― 大いなる可能性を感じさせますね。さて、新たなチャンスに向かってエネルギーにあふれているといった印象の御社ですが、どのような人材を必要とされていますか?
 まず、セルフマネジメント能力に長けていること。先ほども申し上げたように、当社の従業員は3分の1が中国人です。彼らはとにかくプロとしての意識が高い。裏を返せば自分が納得しないと決してゆずりません。会議をしていると、ケンカしているんじゃないかと錯覚することもあります(笑)。良くも悪くも自分のペースを保てる人材が必要です。
また、当社は自社開発のシステムインテグレータなので、顧客は要望の全てをこちらに委ねてきます。エンジニアとしての経験もさることながら、高い折衝能力が求められますね。
―― 即戦力となる人材ということでしょうか。
だからかどうか、当社の社員の平均年齢は36〜37歳と、若い会社のわりには高いと思います。可能性よりも経験の豊富さを重視する傾向はありますね。
―― 究極の実力主義ですね。
何でもこなせる能力は必要です。それに加えて精神的にタフでなければ務まりませんね。対顧客、対社内、そして新たなビジネスチャンスと次々に立ちはだかる壁に、果敢に立ち向かおうとする強い気持ちが必要ということでしょうか。
―― ありがとうございました。
 方正株式会社
http://www.founder.co.jp
1988年に、北京大学100%出資で設立された「北京北大方正集団公司(方正)」のグループ会社として1996年に設立。新聞社や出版社向けの商業印刷システムの開発・販売などのトータルシステムインテグレータとして実績を挙げてきた。現在は日中IP通信事業などにも積極的に取り組んでいる。
本社所在地: 〒140-0014
東京都品川区大井1-24-5 大井町センタービル5階
大阪事業所: 〒532-0011
大阪府大阪市淀川区西中島7-1-26 新大阪オリエンタルビル509
研究所: 北京、武漢、カナダ(トロント)
設立: 1996年3月
従業員数: 300名(子会社含む)
事業内容: ソフトウェア開発・販売、及びシステムインテグレーション
東京本社の受付。オフィスは大井町駅からすぐ近くにある。 仕事に集中するエンジニアの人たち。 疑問点はすぐに打ち合わせをして解決させる。 中国の本社社屋。関連会社は43社、グループ全体で従業員は約6000名。
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