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【タイトル】新卒TODAY
第11回
今年の新入社員のタイプと傾向 【2008/5/27】

こんにちは。フジスタッフ新卒派遣担当の渡邊です。
これまでは、納得できる就職のための心構えやテクニック面について様々書いてきましたが、今回から今年の新入社員のタイプや傾向について視点を変えて考えていきたいと思います。

GWも過ぎたこの時期になって研修を終えた新入社員が職場に配属されてくると、
「今年の新入社員は○●△▼」
などと雑誌や新聞などで取り上げられるようになります。

「人は多様で一括りになんて出来っこない」ことは百も承知でも、毎年3月下旬に財団法人社会経済生産性本部から発表される「新入社員タイプ」はちょっと気になりますね。皆さんは、今年の新入社員は何タイプと命名されたか覚えていますか?平成20年度は「カーリング型」です。
トリノオリンピックで一躍注目のスポーツに躍り出たカーリング競技のことですが、「カーリング型」といわれてもすぐにはイメージしにくいタイプ名だと思いませんか?その意味するところについては、改めて後半で触れさせていただきます。

そもそも、毎年面白いと思いながらも、何気なく聞き流しているこの新入社員タイプの命名は、いつごろから始まったのでしょう?
調べたところ、現代コミュニケーション・センターから財団法人 社会経済生産性本部へと引き継がれながらも、昭和48年度から実に36年間も続いているちょっとした年中行事です。これまでの命名の歴史に目を向けると、その時代背景が思い出されてとても興味深い。
そこで、過去に発表されたタイプのユニークなところを少し紹介しましょう。 ちなみに、カッコ内はその年度に対象となっている年齢の有名人の例のため、卒業年度であるとか、新入社員と限ってはありません。

【入社年度別新入社員のタイプ抜粋版】  ※参考:財団法人社会経済生産性本部ホームページ
  • 昭和48年度:パンダ型→大人しくかわいいが、人になつかず世話が大変・・・(坂東玉三郎)
  • 昭和50年度:カモメのジョナサン型→群れから外れやすく上空からシラケタ目で見てる。一方で目ざとい・・・(桃井かおり、夏木マリ)
  • 昭和56年度:漢方薬型→煎じ方悪ければ、効き目なく副作用生じる・・・(森昌子、桜田淳子、石川さゆり)
  • 昭和62年度:テレフォンカード型→一定方向に入れないと作動しないし、仕事が終わるとうるさい・・・(近藤真彦、恵俊彰、増田明美)
  • 平成元年度:液晶テレビ型→反応早いが、値段も高く色不鮮明。改良しだいで可能性大・・・(江角マキコ、有森裕子、小泉今日子)
  • 平成2年度:タイヤチェーン型→装着大変だが、装着の具合次第で安全・駆動力OK・・・(三浦知良、松岡修造、織田裕二)
  • 平成3年度:お仕立券付ワイシャツ型→価格高く、仕立てに時間がかかり、生地によっては困難。・・・(鈴木京香、つんく、野茂英雄)
  • 平成5年度:もつ鍋型→一見得体知れずで厄介だが、煮ても焼いても食えそう・・・(辰吉丈一郎)
  • 平成11年度:形態安定シャツ型→防縮性、耐摩耗性の生地(新人)多く、ソフト仕上げで丸洗い(厳しい指導、研修)OK。但し、型崩れ防止アイロン(注意、指示)が必要・・・(里谷多英(モーグルスキー)、乙武洋匡)
  • 平成17年度:発光ダイオード型→電流を通す(ちゃんと指導する)ときれいに光る(いい仕事をする)は決して熱くならない・・・(倉木麻衣、北島庸介(水泳),加藤あい、平井理央)
  • 平成18年度:デイトレーダー型→情報の収集が得意で敏感。損得勘定や自分探しで会社を選ぶ。・・・(宇多田ヒカル、小倉優子)

いかがですか?その時期の世相や流行を巧みに反映していると思いませんか?
また、有名人では「タイヤチェーン型」にあたる三浦知良さんや織田裕二さんと、このタイプの特徴をイメージしてみると、“装着大変だが(わがままで扱い難くても)、装着の具合次第で(才能を気付かせ、ステージを与えれば)安全・駆動力OK(思いっきり力発揮)”という感じでしっくりきます。

今度は視点を変えて、36年間のタイプを評価が高い順にA・B・Cの3つに分類し、世相と考え合わせてみました。分類の基準は、
“一見得体知れずで厄介だが、煮ても焼いても食えそう”と評された平成5年の「もつ鍋型」のように、良い点が強調されているタイプはA。
“大人しくかわいいが、人になつかず世話が大変”と評された昭和48年のパンダ型のように、良い点と悪い点が併存するタイプはB。
“群れから外れやすく上空からシラケタ目で見ているが、一方で目ざとい”と評された昭和50年の「カモメのジョナサン型」のように、悪い点が強調されているタイプはCとしました。
その結果は、評価の高いAが7個、Bが12個、そしてCが17個。内訳は下記の通りです。

入社年度
(昭和)
タイプ 分類   入社年度
(平成)
タイプ 分類
48年 パンダ型 元年 液晶テレビ型
49年 ムーミン型 2年 タイヤチェーン型
50年 カモメのジョナサン型 3年 お仕立券付ワイシャツ型
51年 たいやきクン型 4年 バーコード型
52年 人工芝型 5年 もつ鍋型
53年 カラオケ型 6年 浄水器型
54年 お子様ランチ型 7年 4コマ漫画型
55年 コインロッカー型 8年 床暖房型 断熱材
56年 漢方薬型 9年 ボディシャンプー型
57年 瞬間湯沸し器型 10年 再生紙型
58年 麻雀牌型 11年 形態安定シャツ型
59年 コピー食品型 12年 栄養補助食品型
60年 使い捨てカイロ型 13年 キシリトールガム型
61年 日替わり定食型 14年 ボディーピロー型
62年 テレフォンカード型 15年 カメラつき携帯型
63年 養殖ハマチ型 16年 ネットオークション型
    17年 発光ダイオード型
    18年 ブログ型
    19年 デイトレーダー型
    20年 カーリング型
※タイプごとの特徴は財団法人社会経済生産性本部ホームページ を参照ください。

当初命名を担当したのは個人であったため、その方の主観や状況も幾分は入っていることを考慮しても、時期によってはっきりした傾向があることがわかります。キーワードは

  1. 「団塊後」
  2. 「バブル期」
  3. 「保守化+ゆとり教育の影響」
の3つです。

1の団塊の世代後にあたる昭和50年から60年にかけては、激しい競争の中で鍛えられた団塊の世代の反動もあってか、おとなしい、個性がないという否定的な目で見られる傾向を感じます。モーレツ=ダサいという風潮もこの頃からでしょうか?

2の昭和61年から平成3年までの「バブル期」は、のんびりムードに過保護が加わった前半と、売り手市場の甘さの中にも元気印の後半に分かれます。注目すべきは、バブル崩壊後の就職氷河期の新入社員です。彼らは、苦しい就職活動を経験しただけに、自我は強いが目的意識の高く、即戦力化も早かったと聞きます。

3の「保守化+ゆとり教育の影響」とは、就職氷河期のショックが薄らいできた2006から昨年までの3年間です。氷河期で苦労した先輩を見てきたことから、大企業志向で保守的、インターネットを駆使しての情報に詳しい小利口で場合によっては二面性をもつ新入社員の姿が見えてきます。この、ゆとり教育の申し子のような世代が、今年の新入社員「カーリング型」です。

その意味は、
“大事に育成の方向を定め、そっと背中を押し、ブラシでこすりつつ、周りは働きやすい環境つくりに腐心する。でも少しでもこするのをやめると、減速したり、止まってしまいかねない。”
とのこと。 優秀でも競争心が希薄で、内定もティッシュをもらうがごとく易々と手に入れてしまったから、当然会社への帰属意識も希薄です。しかし、就職は楽勝でも、サブプライムローン問題やインフレとデフレの同時進行など不透明感漂う中で、「これからも楽勝!」というわけにはいかないでしょう。

次回は、私の耳に入ってきたエピソードなど、今回とは別の視点から今年の新入社員へのエールをこめたメッセージを送りたいと思います。

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