| 誰かと初めて話を交わすとき、その声や話し方から、落ち着いた感じの人、せわしなさそうな人…などの相手の印象を抱くことと思います。みなさんは自分の声・話し方が周囲にどのような印象を与えるのか考えたことはありますか。
子供の頃、友達の家に電話をしたら、その友達のお母さんが遊びに行ったときに聞く声よりも1オクターブくらい高い声で「はい、○○でございます」と電話に出て、失礼ながらも"おばさん上品ぶっちゃって"などと心の中で苦笑した…といった経験のある方もいるのではないかと思います(自分の身内や友人にそういう人がいた、という方もいらっしゃることでしょう)。子供の頃だけでなく今でも、例えば、隣の課のAさんやあの会社のBさんは別人のような声で電話に出るなぁ、ちょっとわざとらしいかも…など、思い当たる節も多いのではないでしょうか。
どうやら通常の自分の声より高い声で話す=よそ行きの声になる(上品になる)、とのイメージを思い描き、そのような話し方をする方も多いようです。では、声を高くすればそれだけで上品な話し方になるのでしょうか。
欧米をはじめとする外国の方が日本人の話し方を聞いた際、「なぜ多くの日本人(特に女性)はキンキンした声で、子供のように話すのだろう?」といった疑問を持つことが多いそうです。確かに、諸外国(欧米は特に)の方々で甲高い声で話す人にお目にかかることはなかなかありません。この違いは、日本語と他言語との発音や発声の差、骨格の違いによる部分などもあるのでしょうが、低音で話すことによりインテリジェンスや品性、大人っぽさや落ち着き等をアピールする…と皆が考える文化か否かにもあるようです。
もちろん、他国にも生まれつき高めの声の人もいます。また、ミュージシャンや俳優・女優等でコミカルやファニーなキャラクターを作っている人には、あえて甲高い声で話す人もよくいます。
80年代に日本でも人気のあったシンディ・ローパーというアメリカの女性歌手は、高い声で舌足らずに話したり歌ったりするなど、"知的"とは180度違うキャラクターを演出していました(今も本国では活躍しているのでしょうか?)。一般的に欧米では、人の印象を声の高低が左右し、高い声は緊張している・幼い・賢いとはいえないイメージ、低めの声は落ち着きがある・成熟していて上品・知的なイメージ…とされているのだそうです。
日本においても、ビジネスシーンや公の場では、甲高い声よりも、
『 低めの良く響く声・メリハリのある話し方=知的さを感じさせる話し方』が好まれます。
ただし、声の高低については、生まれつきのものもありますので、それを容易に変えることはできません。ただ、本来の自分自身の声とは異なる無理な発声をすると、周囲には不自然に聞こえ、何かを取り繕っているのかとか、緊張して声がうわずっているのかなどと思われてしまいますので、自分が出しやすい声の高さで話すことが望ましいでしょう。
また、ここ25年くらいの間に特に女性の中に定着した「語尾を伸ばす話し方」も、"かわいらしい"と好む方もいらっしゃいますが、ビジネスシーンにおいて、そのような話し方でキャリア感や信頼性などをアピールすることは難しいものです。「○○○ですぅ〜」・「△△△なんですけどぉ〜」などと語尾を伸ばしがちな方は、「○○○です」、「△△△でございます」と語尾を延ばさず話すようにしてみて下さい。
仕事に就く前の面接の際や、来客応対をする際、また、商談や何かのプレゼンテーションの際など、ビジネス感や信用性を強調したい場面では、自分の声の高さを無理に変えたりはせず、通りの良い・響きの良い発声で(口を大きく開けて話すだけでも大分良くなります)、語尾を伸ばさす・メリハリをつけて話すことを心がけると良いでしょう。それにより、聞き手にキャリアを感じさせることや、信頼度アップへつなげることができるのです。
次回も引き続き、ビジネスシーンにふさわしい声と話し方について触れたいと思います。 |