オフィス敬語の正しい使い方

オフィスで何気なく使っている敬語、あっているつもりが実は間違って
いることも・・。あなたは正しく敬語が使えていますか?

ていねいも、ほどほどに

問題:あなたのセリフを、正しい敬語に直してください。

「私は毎朝、植木に水をあげています

解説

「あげる」というのは、「やる」をへりくだって言う言葉(謙譲語)です。「あげる」は「上げる」ですから、本来下の者が上の者に渡すのが原義。ペットや植木などに人間がへりくだって「あげる」を使うのは、不自然です。


×「お花に水をあげる」
×「金魚にエサをあげる」
のような使い方は間違っています。

ですが、近頃では、この「やる」という言葉を避けて、「あげる」を使おうとする傾向があります。それは、「やる」という言葉が、くだけた俗語的なイメージが強くなっていて、丁寧な意味合いが失われてしまっているからです。


「えさをやる」「水をやる」「こずかいをやる」では、少し乱暴な感じもします。そこで、特に女性が、品よく、美しく表現する気持ちで「あげる」を使う人が増えてきているのです。

「あげる」は言葉を柔らかくして、上品に表現する言葉(丁寧語、美化語)になりつつあるので、「水をあげる」という表現を認めてもいいのではないかという意見もあります。

実は、これはもう何十年も前から言われている議論で「やる・あげる論争」とも言われています。いまだに結論が出ていません。まだまだ「あげる」を使うことに対する抵抗感を持つ人も多いのです。

答え

「私は毎朝、植木に水をやっています」

もう1歩

「ペットにエサをあげる」「赤ちゃんにミルクをあげる」という表現を使うのは、「ペットは自分の家族だから、“やる”なんて言えない」「そんな愛情のない言い方を赤ちゃんにできない」などの理由をあげる人がいます。

しかし、愛情や感謝の気持ちを持つことと、敬語を使うこととは切り離して考えなければなりません。自分の家で、自分のペットや赤ちゃんに言うのであれば許されますが、ビジネスの場、公式な場などで使うのは控えるべきでしょう。

さらにもう1歩

「あげる」には、「相手へ利益を与える」という意味が込められています。なので、「あげる」を使うと、相手に恩着せがましくなるので、目上に対して使うのは失礼になりがちです。

確かに、上司に対して、「これをあげます」「カバンを持ってあげます」などとは言えませんね。

こういう場合はむしろ、「相手から自分に恩恵が与えられる」と捉えて、「カバンを持たせていただきます」と述べるか、もしくは恩恵の授受から視点をずらして、ニュートラルに「カバンをお持ちします」としたほうが礼にかなっています。

「あげる」は身内などには使えないということを頭に入れておいて、使うときは注意が必要です。


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